考えるをかんがえる

処理してゆきます

ただの嫉妬

 生きることは考えること。ローマの哲学者のキケロもそう述べたように、私にとって物心ついたころにはまさにそれだった。なにか身の回りで起きた出来事に意味を求め、理由を考え、納得したがった。

 なんていうとなにか哲学的な香りがするのだけれど、あいにく私は趣味でもなんでも突きつめた経験がない。中途半端もいいとこで終わっているし、「あれ、私これ本当にいいと思っているのかな?」なんてこともしばしば。

 人が良いと思っているものなのだから、良いものなのだろう。という人間なのである。

 そのくせ内に溜め込んでいるものは人一倍で、考えることで発散している。というより、これしかすべを知らないのだ。

 

 昔、知人に「なにを考えて行動しているのか」ということをたずねた。その知人はすごく上手に生きているんですよね。そのうえ誠実。正直、羨ましかったんです。そしてその知人の答えに驚愕した。

「よく聞かれるんだけど、なにも考えてないんだよね」

私はこれを聞いて拍子抜けしたとともに、なにコイツと。

 考えることって、すごく疲れることなんですよね。パワーがいる。そのうえ日常生活も上手くこなさなきゃいけないと思うものだから、もう、へとへと。

 ただの嫉妬に理由をつけなきゃやってられないんです。

 

 明日はライブを観てきます。